今宵、なにかのはずみで無性にラウドネスの掲題曲を聴きたくなった次第です。

一度でも合衆国に脚を踏み入れた方ならご存知のとおり、彼の国で最も有名な日本の音楽家はオリンピックの余興でギターを弾いた背の高いヒトは論外としても、"スキヤキ"の坂本九さんでも小澤征爾でもなく、Akira(邦名:たっかんこと高崎晃)です。

ギターを弾きはじめてさんざんたっかんのコピーに勤しんだくせに「ヘビメタなんてなあ」とかなんとかゆって、ジミヘンやジミー・ペイジ、クラプトンに移った。数年を経て、たっかんに邂逅。"Crazy Night"のリード導入部分の「間」に瞳孔が開いた方、このヒトしかいない、と確信した方、このヒトがいるんだ、と涙目になった方は数知れないとおもわれます。もちろんわたしのことですけどね。


そんなたっかん擁するラウドネスが本場上陸を果たした折り、なにをかんちがいしたのかラウドネス版"Jump"として「やってもうた」。ご本人にとってはさぞ消したい過去とおぼわしき曲が"Rock'n'Roll Gypsy"。

Come on!と絶叫してはじまったり、サビでの"I make you feel good"のコーラスの連呼に四半世紀近い歳月を投影して鑑みてもわたしにとってはこの曲は本家"Jump"以上に無人島な一曲だと想いを深めております。もちろん、"Crazy Night","SDI","Crazy Doctor"を差し置いても、です。こんなにコマーシャルなロックチューンがこれまでも、これからも日本に存在しえるでしょうか?

HURRICANE EYES

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